美しいグラフィック、そして美しいサウンド。
当時のスーファミの水準からすればかなりの高品質であったSRPG。
それがアルバートオデッセイです。この作品は有名なようでけっこう無名だったりします。
名前は知ってるがやったことないという人は多いでしょう。
SRPGといえばファイアーエムブレムが一番有名だと思いますが、
当時のコンシューマ機のSRPGはどれもこのタイプばかりでした。
しかし、アルバートオデッセイは違います。
様々な斬新な取り組みがなされているのです。
システムは1ターンごとに敵味方が交代動くという形で、
これだけならなんの変哲もないですが、
驚くべきは動きの自由度の高さ。
このゲームは1面、2面といった区分けがありません。
「勝利条件の達成」がSRPGの目標ですが、
アルバートオデッセイでは
街から街へ、街からダンジョンへ、というように
普通のRPGのように行動します。
エリアごとにボスがいて、それを倒すのが一応の目標ですが、
別に一直線に進んでもよし、
適当にレベル上げながら進んでもよし、
というように、好き勝手に動けます。
ターン制限などもちろんありません。
かなりRPGよりのシステムのゲームだと言えるでしょう。
ユニットの動きも自由度が高く、
移動、攻撃、魔法などの全ての行動が一度に可能な限り行えます。
具体的に例を挙げると、移動力が6のユニットが
移動2→魔法攻撃→移動1→直接攻撃→移動3
というような行動も取れるのです。
これにより、ヒット&アウェイなどの戦法が使えます。
一人で数匹の敵を一気にかたずけることも可能です。
しかもアイテムは自分のターンならいつでも使いたい放題。
なんて素晴らしい仕様だ!
まあ、敵もこの仕様にのっとって動きますので、
ちんたらやってると味方一人に対して、
敵1接近→攻撃→敵1逃走→敵2接近→攻撃→敵2逃走→ボス敵間接攻撃→
ボス敵接近→ボス敵攻撃→死亡
といった悲惨な攻撃を1ターンで受けることもしばしばで、
やはり先手必勝の心構えで行くのじゃよ。
また味方のユニットは完全に独立した指揮体系になっており、
誰がどこに行こうが本当に構わないです。
一人が街にいて一人がダンジョンで一人が死体とか。
リーダーのアルバートはもっとしっかりすべきだと思います。
ただ、街で回復するときはいちいち全員が街に移動しなくちゃいけないのが面倒。
それとこのゲームは僧侶マニヤの方におすすめです。
僧侶ノイマンというキャラ。後半でびっくりするくらい戦闘能力が上がります。
ラストあたりでは主人公のアルバートが敵に対して
2500ダメージ*4回ヒットで約10000ダメージを与えるのが普通ですが、ノイマンも
2200ダメージ*3回ヒットで約6600ダメージと負けてはいません。
アルバートは伝説の剣に対してノイマンはそこらの杖なんですから
ノイマンの恐ろしさが分かるでしょう。
ところでこのアルバートオデッセイはエンディングがちょっとびっくりします。
最初見たときは私も驚きました。
あんなほのぼのしたゲームなのにエンディングが悲惨で酷すぎる結末。
まあ、2に続くという意味だったんでしょうが、
2はシステムに凝りすぎて爽快感が減ったため、あまり楽しめないのが残念です。
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