ダイナマイト刑事2

「悪人どもが豪華客船を乗っ取りやがった!」
「大変! どうしましょう?」
「決まってるだろ、悪人どもは皆殺しだ。」
「無理です! 敵の数が多すぎます! それにこちらには武器がありません!」
「何言ってるんだ。武器なんかそこら中に転がってるじゃねえか」

「いいか、やつらは銃を持ってる。正面から立ち向かってもやられるだけだ。
 こちらにはせいぜい1丁の拳銃があるだけだからな。
 すぐに弾を撃ち尽くしてしまうな。」
「ど、どうすればいいんですか。」
「目に見える物は全て武器にしろ。
 椅子があったら投げつけろ。なんか飾り物があったらそれで殴れ。
 そしてやつらがひるんだ隙に飛びかかり、
 殴って殴って殴って殴って殴って蹴って蹴って蹴って蹴って蹴って
 固め技で相手の腕を折り、転がして馬乗りになったら
 あとは殴れ殴れ殴れ殴れ殴れ殴れ殴れ殴れ殴れ殴れ殴れ!!!」
「容赦ないですね。」
「容赦だと? そんなもん、悪党に容赦してどうする。
 勘違いするな。俺らの仕事は悪党を皆殺しにすることだろ。」
「すいませんでした。」
「分かればいい。ところで武器の話だが、とにかく使える物はなんでも使え。
 食べ物とかも投げつけろ。果物とか痛いからな。
 たまに果物そっくりの爆弾とかあるが、気にするな。
 どうせ食らうのは悪党だ。」
「は、はあ………。」
「あとはな、マグロなんかいいぞ。
 冷凍マグロを振りまわして悪党どもの頭から思いっきりぶん殴れ。
 某なんとかカバーコップスってゲームでも似たようなことができるが、
 それも気にするな。」
「はあ………。」

「しかしだ、一番良い武器はもっと近くにあるもんだ。」
「と言いますと?」
「銃火器は敵さんがたっぷりと持っている。これを奪えば簡単だろ?」
「なるほど。」
「斧とか拳銃持ってる敵を一発ぶん殴り、武器を奪ってあとは好きにしろ。
 それだけじゃないぞ、マシンガンやロケットランチャーさえも
 敵をぶん殴ることで手に入るのだ。」
「ロケットランチャーて! そんなの船内で使うのは危険ですよ!」
敵は撃ちまくってるじゃねえか。だから我々も撃ってよいのだ。」
「そんなもんですか?」
「そんなもんだ。」
「あんなのに撃たれたらひとたまりもありませんが。」
「空高く死体が舞い上がるから綺麗だぞ。汚ねえ花火だ(ベジータ)。」
「どっちですか。」

「それにしても………。」
「なんだ?」
「敵はなんか人間には見えないやつらがいっぱいいるようですが………。」
「ああ、あれか、亀とか蟹の甲羅を背中にしょっているんだろ?」
「はい。」
「あれは新手のSMプレイだ。」
「そうなんですか?」
「そうだ。」
「あと、攻撃すると分裂するやつとかいるんですけど。」
「あれはファイナルファンタジー3の真似をしているだけだ。」
「魔剣士ですか?」
「魔剣士だ。」
「なんで船内に巨大タコがいるんですか?」
「知らん。」
「……………。」

 

戻る