ヨーロピアン・エアーウォー

第2次大戦のヨーロッパでの空戦フライトシミュレータといえば、
マイクロソフトの作品が一番有名ですが、
このヨーロピアン・エアーウォーもマニヤの間では必需品です。

グラフィックの美しさはマイクロソフトがダントツに優れていますが
このヨーロピアン・エアーウォー(以下EAW)もなかなかのものです。
まあ私がこのゲームに惚れ込んでいるのはそういうところではないのですが。

私が好きなのはまず操作性です。
スイスイと動きます。リアルさは足らないかもしれませんが、
シューティングゲームとして見るなら私は変にリアルすぎて
すぐに操縦不能になるよりもこちらの方を選びます。

もっと好きなのは一度に登場するキャラの数です。
マイクロソフトコンバットフライトシミュレータ(以下CFS)なら
4機編隊で敵の8機編隊程度と戦うのが普通ですが、
EAWならこう。

味方1「敵爆撃機発見! 20機以上はいます! B-17のようです!」
隊長「よく見張れ! 護衛がいるはずだ!」
味方2「いました! B-17のやや上、P-51が20機程度!」
隊長「増槽を落とせ! 突撃だ!」

ギュイィィィィン!

ダダダダダダッ! バババババババッッ!

隊長「クソッ、護衛機を相手にするので精一杯だ! ん? あれは?」
味方2「味方です! BF-109の中隊です!」
隊長「よし、P-51はあいつらにまかせて俺らは爆撃機を殺るぞ!」

といったドラマチックな展開がアナタの目の前で繰り広げられます。
まあ私はこの後、爆撃機の編隊の中心に突っ込んで
防御砲火であっという間に火達磨にされましたが。

とにかく、一度に50機以上が入り乱れて戦うのはEAWくらいです。
たまりません。

それとこのゲーム、なんとドイツ空軍が晩年に登場させた
ジェット戦闘機「Me262A」も使用できるのです!

これで敵のプロペラ戦闘機を翻弄し、爆撃機を落としまくるのも可能です。
むしろやりたい放題です。うへへ。
キィィィィーーーンというジェット音(アラレちゃんではない)に酔いしれてください。

また、説明書がイカれてます。
なんというか、この本だけで商品になるんじゃないの? という凝りっぷり。
操作方法はもちろん、飛行のコツや、戦闘時の機動のレクチャー、
さらに歴史解説まであります。これ読んでるだけで面白いです。

一番すごいのは特攻の方法まで書かれていることで、

目標のほぼ真上の位置を確保したら、フラップを開き、
95度の降下角で突入します。90度の降下角では機体は依然として
前方に移動することになり、その結果、突入する際に
目標を行き過ぎてしまうことになります。
しかし、降下角を95度にすると、機体は石ころのように真っ直ぐ落ちていきます。
しかも、その途中ずっと目標を視認し続けることができます。
また、フラップを開くことによって機体の速度が落ち、
突入前に空中分解してしまう恐れがなくなります。

瀕死の状態で基地にたどり着くのも立派な行為ですが、
大量の敵を道連れに栄誉の戦死を遂げるのもある意味で魅力的な行為です。
炎に包まれた数トンもの鉄の塊を
敵の戦術目標に叩きつけることができるというのに、
わざわざ生き残る面倒を必ずしも選ぶ必要はありません。

(説明書より抜粋)

こんなことまで書いてある説明書は私は他に見たことありません。

さらに資料としても価値も素晴らしく、
実際の空戦の映像がムービーでナレーションつきで見れます。
バトルオブブリテンでのイギリス、ドイツの熾烈や戦いや、
地上を機銃掃射する瞬間、爆撃機へのダイブアタックなど、
貴重な映像がてんこもりです。

まったく、たまらんね。まさに漢ゲー。

 

戻る