ファイアーエムブレム外伝

ファイアーエムブレムといえば手ごわいシミュレーションです。
さて、このシリーズで有名なのは「紋章の謎」です。
FCで出た後にSFCでリメイクされ、大ヒットとなりました。
SFCにリメイクされた際に登場人物のみなさんが
素晴らしい美形になりまして、
アベルの出っ歯はどこ行ったんだという感じです。
それよりもリフやジェイク達が
最初からいなかったことになってるというのも涙を誘います。

それはともかく、SFCが発売されてFCがだんだん鬱氏しかけてきた頃に
FCでファイアーエムブレム外伝が出ました。
SFCから始めたファイアーエムブレムファンにはあまり知られてませんが、
私はファイアーエムブレムシリーズでこれが一番好きです。

外伝の特徴としましては、

1.ステージ順クリア式でなくなった
2.主人公が2人
3.チャラすぎるクラスチェンジ
4.鬱氏な敵

などが挙げられます。

まず最初に1ですが、外伝はステージクリアすれば
自動的に次のステージへ進むという方式ではありません。
全体マップを移動し、敵部隊とぶつかると戦闘になるといった感じです。
このため、強力な敵に勝てない場合はわざと先に進まず、
沸いて来るザコ相手に経験値稼ぎができます。
このため、私が大好きな鬼レベル上げができます。

で、2の主人公が2人いるというのは
その全体マップで動かせる主人公キャラが2人いまして、
それぞれが部隊を持っています。
正確にいえば主人公とそのナオンなのですが、
ゲームが進む度にそのラブラブっぷりが鼻につくのが残念です。
(上記の理由で私は聖戦の系譜は1章で放棄してます)

ちなみに主人公の部隊はほとんど漢ばかりのマッチョ軍団に対し、
ナオンの部隊は半数以上がナオンで構成されています。
ナオンだけレベルを上げたいところですが、
シナリオの仕組み上、片方の部隊だけ育てても
ゲームが進まないようになっているためdamnです。

3のクラスチェンジはもうすごいです。
このゲームはレベルが上がれば2段階にクラスチェンジできます。
1段階目はパラディンとかアーマーナイトとか
みなさんおなじみのクラスでございますが、その上がありまして、
さらにレベルを上げれば極悪クラスに変身することができます。
例えば魔戦士というのは究極の傭兵で、2回攻撃がウリだけでなく、
敵の魔法がほとんど効かなくなるという無敵キャラです。
パラディンの上のゴールドナイトは攻撃力、守備力、移動力、
全てにおいてバケモノです。
一人で敵の騎馬隊30人は殺せます。
ペガサスナイトの上のファルコンナイトは
飛行クラスの弱点であった弓矢が飛んできても平然としてる
チートまがいのクラスです。
ご存知ペガサス三姉妹を全員このクラスにすれば
トライアングルアタックでボスも瞬殺してしまいます。
さらに主人公がクラスチェンジすると弓矢が撃てるようになるため、
「間接攻撃キャラは接近戦に弱い」という
シミュレーションゲームの暗黙のルールを粉砕しています。

普通シミュレーションの面白さは敵の弱点をいかに突くかということにありますが、
このスーパークラスはいずれも弱点が存在しないため、
味方にいれば全て突撃で敵を轢き殺せます。

と、こう書くとなんかゲーム後半はバランス無茶苦茶で
面白くなさそうに見えますが、そうはなってないのです。
そこが任天堂です。
こちらが強力になるのを見透かすように敵も泣きたいほど強力なのです。
それが4です。

外伝の敵はあまり人間が相手ではありません。
半分以上はモンスターが敵です。
もしくはモンスターとしか思えないような人間です。
まあそれはこっちもですが。

例えば魔女という敵クラスはいつでもどこにでもワープすることができます。
ワープしてすぐに魔法で攻撃してくるため、
後衛に隠れている弱いキャラは瞬殺されます。
どうすればいいかというと弱いキャラを囲むように守るしかありません。
あとこちらのHPを有無を言わさず1にしてしまう魔法を使う敵とかもご登場。
1になるだけなら氏なないのですが、
他の敵と一緒にいるために手がつけられません。
あとこちらの攻撃をやたらかわすモンスターや、
1ターンごとに数が倍以上に分裂する最悪モンスターなど、
生半可なレベル上げでは泣きを見ます。
私も分裂するモンスターが画面中を埋め尽くしたのを見たときは
ポエムでも読みたい気分になりました。

というように、他のファイアーエムブレムシリーズでは見られない
漢っぷりが随所に見られます。
レベル上げに勤しまないキャラは短い命で終わることになるでしょう。
ひたすら洞窟にこもりレベルを上げ、そして敵の城に攻め込むのです。
村人が敵のアーマーナイトを素手で殴り殺せるくらい鍛えるのです。
そんなクレイジーレベリングが必要である部分が私の好みです。
まあそんなレベル上げなくてもクリヤできることはできますが。
ただし、その場合は神に与えられた運が必要です。

さらにレアアイテム収集もハアハアです。
何しろ敵がレアアイテムを落とす確率が恐ろしく低いです。
特に「太陽」「月光」「流星」の3本の槍は
全て入手できれば任天堂から記念品が貰えるくらいです。
手に入れるためにはひたすら敵を殺すしかありません。
殺して殺して殺すのです。
もちろんエンディングなんて見てられません。
したがって主人公はナオンとは永遠に結ばれないのです。
今日も明日も洞窟で経験値とアイテムを求めるのです。

 

戻る