漫画家相原コージがシナリオ、ゲームデザイン、グラフィックを手がけたRPG、
それが「イデアの日」です。「ウィンドウ一つ開く速さまでプログラマーに注文つけた。
ここらへんの気配りが大事だと思う。」
と相原氏がのたまう通り、システム面にはかなりのこだわりが見られます。
戦闘シーンのシステムが特に練り込まれていて、
敵と遭遇すると「戦う 逃げる
死んだふり」の3つから選択します。
「死んだふり」ってのは死んだふりをして敵が去るのを期待するコマンドです。
これは運に左右されますが、運の値が思いっきり低い(理由は後述)主人公なので
全く成功しません。
とりあえず戦いなさい。
で、戦う場合、いきなり先頭のキャラのアイテムウインドウが表示されます。
ここが画期的で、このアイテム欄で武器を選べば攻撃となり、
盾を選べば防御となり、薬を選べば回復するのです。
これ、慣れるとめっちゃやりやすいです。
さてなんか説明の順番がまるでなってませんが、いつものことです。
ストーリーは超能力少年の主人公が
幼少のときに生き別れた親を探す感動巨編なのですが、
絵は相原コージのアレです。ええ、あんな絵です。
しかし、話はめちゃくちゃ暗いです。
全体としてそんなにシリアスでもないのですが、
あまりにムゴいイベントが多く、
人間不信になってしまうプレイヤーが出てくるかもしれません。
ゲームを始めて最初のオープニングイベントで、
たぶんほとんどのプレイヤーがショックを受けると思います。
しかし、主人公は一つ一つその辛さを乗り越えることで
新しい超能力を覚えていきます。
(あまりに不幸な主人公のためステータスの運が異様に低いです)
ここらへんの作り方が非常に上手い。
御都合主義で偶然拾ったものが
実は伝説の鍵だったなんておいおいなことはありません。
ストーリーの出来の良さは冗談抜きでRPGトップクラスなので、
王道のファンタジーものしかやったことない方は一度やってみてください。
RPGの考え方がかわります。
また、日本のRPGのストーリーはヘタレだと嘆いている方もやってみてください。
思わず唸ってしまうと思います。
まあ話は暗いのですが、それに対して絵柄や言葉などは完全にイッてます。
回復の薬は「赤チン」「青チン」「黒チン」
主人公の主力武器は「ゴムホース」(グループ攻撃)
復活のアイテムは「神の黄金水」
などです。さらに会心の一撃を出すと主人公達は様々なかけ声を出します。
「ほにゃぷー!」
「もひもひーん!」
「べらめんちょ!」
「ずんばらび!」
主人公達は常にこんなかけ声で戦っています。
また「きがえ」システムにより、装備の変更が視覚的に分かります。
装備をつけたり外したりすると主人公達のグラフィック(きがえ画面のみ)が
それに合わせて変わるのです。
って誰だヒロインの服を全部脱がそうとしてるやつは。
ちなみに女装しないとクリアできないイベントとかもあります。
惜しい点としては、ちとゲームバランスが辛いかなと。
特に前半の戦闘がきついです。
後半はアイデッド一撃昇天などができるので結構楽なのですが……。
相撲取りのイベントなんかほとんど運ってのがちょっとねえ。
ところで分からんのが「ソロイグッズ」
世界の各地にあるらしいのですが、全く揃わん。
それに揃えたら何が起こるのかも分からん。
誰かおーしーえーてーーー!
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