ピカチュウと遊ぼう

 


4/24

静かな朝。オーキド博士から通信が入る。

オーキド博士「ちょっと君に話があるんじゃ。ピカチュウを連れてこっちへ来てくれんか?」

僕はピカと一緒にオーキド博士が待っている場所へ向かった。

オーキド博士「おお、来たな。」

そこは僕はピカチュウと初めて会った場所。ここで僕はピカチュウと出会い、そしてピカチュウと友達になれたんだ。

オーキド博士「君は野生のピカチュウをよくここまで育てたものだ。君とピカチュウは本当の友達じゃな。」

僕「うん、ピカチュウは僕の唯一の大事な大事な友達だよ。」

オーキド博士「うむ、しかしな。そのピカチュウはもともと野生じゃ。野生のポケモンは野生で生きるべきなのじゃ。」

僕「…………。」

僕はピカチュウを見た。ピカチュウは草原で元気に走り回っている。

オーキド博士「ピカチュウと離れたくない気持ちは分かるが、ピカチュウを野生に帰してやれんじゃろか。」

僕「…………。」

分かっていた。いつかこの日が来ることを。分かっているけど、すぐに「はい」と言えない。

オーキド博士の言う通りなんだ。野生のポケモンは野生で暮らすべき。いつまでも僕と一緒にいちゃいけないんだ。

僕「………、うん。」

オーキド博士「うむ。そこでピカチュウと本当の友達である君に頼みがある。君にしかできないことだ。」

僕「………。」

オーキド博士「君の口からピカチュウに「さよなら」と言ってあげるのじゃ。

僕「!」

僕の口から別れを告げる………。いよいよピカチュウとお別れのときが来てしまった。

僕「ピカチュウ!」

呼ばれたピカチュウは僕の元に走ってきた。何をして遊んでくれるのか、期待の眼差しで僕を見つめている。

僕「ピカチュウ………。さ、さ、さ………」

言えない………。さよなら、その言葉を言った瞬間に僕とピカチュウは赤の他人になってしまうんだ。野生に戻ったポケモンにまた会えることなんてもうないだろう。

今までピカチュウと遊んだ思い出がよみがえる。釣りをしたこと、子守りをしたこと、宝探しをしたこと、草原で鬼ごっこしたこと、何もかもが楽しかった。

でも、それも今日で終わりなんだ。そう思うと、さよならの言葉がのどまでで詰まってしまう。

そのとき、近くで物音がした。そこにはたくさんの野生のピカチュウがいた。仲間に早く戻ってきてほしいみたいだ。

そう、ピカはあの野生のピカチュウ達と一緒に生きるのが正しいんだ。僕は言わなければならないんだ。さよならを………。

僕「ピカチュウ………。」

ピカチュウ「ピカ?」

………、ピカチュウのためなんだ………。僕はゆっくりと口を開いて、お別れの言葉を言った。

僕「さ、よ、な、ら…………。」

ピカチュウ「………?」

僕「さよなら………、ピカチュウ。」

ピカチュウ「……!! ピカ! ピカ! ピカー!」

瞳を潤わせて泣き出すピカチュウ。僕はピカチュウを見ることができない。心が押しつぶされるみたいだ。僕もつらいんだよピカチュウ! でも! でも!

すると野生のピカチュウ達がピカを呼んだ。ピカはそちらを振り向いた。野生のピカチュウ達はみんな笑顔でピカを待っている。

僕「ピカチュウ、ほら、君の家族や仲間達だよ。さあ、お帰り。」

ピカチュウ「ピカチュウ……。」

ピカチュウはゆっくりと仲間達の方へ歩いていった。こちらを何度も振り返る、目を潤ませたまま。僕はもう、つらくて仕方なかった。でも、こうするしかないんだ。

僕「さよなら! ピカチュウ!」

僕は我慢できなくなってその場を走り去った。

家につき、ドアを開ける前にまたピカチュウとの思い出が頭に浮かんできた。ああ、そういえば、庭でもたくさん遊んだなあ。野菜を掘りまくったり、池に飛び込んだり。

もうピカチュウは僕のそばにはいない。また今日から僕は一人。引きこもりに逆戻りだ。僕が唯一心を許したピカチュウ。そして僕に心に開いてくれたピカチュウ。あの楽しい日々はもう過去のことなんだね。

そして僕がドアを開けて家に入ろうとしたとき、

ドドーーーン!

轟音と衝撃波が辺りを覆った。僕は驚いて転んでしまった。

こ、これはひゃくまんボルト?

その音の方へ振り向くと………ピカチュウがいた!

ピカチュウ「ピーカピーカチュウー!」

こっちに全速で走ってくるピカチュウ。そして僕にぶつかって目を回してしまう。

僕はピカチュウを思いっきり抱きしめた。

僕「ピカチュウ! ピカチュウ! 帰ってきたの? ピカチュウ!」

ピカチュウ「ピカ!」

ピカは引きこもりの僕とずっと暮らしていたため、ピカ自身も引きこもりになっていた。そう、仲間達とのコミュニケーションが取れなくなっていたんだ。

誰とも会話できないピカはどうしようもなくなって僕のところに戻ってきたんだ。

ピカチュウ! やっぱり僕とピカの絆は誰にも壊せないよ! ずっと一緒! ずっと一緒だよピカチュウ!

これからも二人で悪事を働こうね! ピカチュウだーーーいすき!

ピカチュウと遊ぼう 完

 


4/23

いつものようにピカと堕落の道を突き進んでいたところ、今朝はオーキド博士から通信が入った。

オーキド博士「今日のこの通信はピカチュウには聞こえないようにしてある。今日はピカチュウにおつかいをさせてみてはどうかな? 君が欲しいものをピカチュウに買ってきてもらうんじゃ。」

分かった! パシリだね! でも不安。ピカチュウが一人でおつかい行けるのかなあ。

オーキド博士「ふむ、君の心配も分かる。ではそこにダンボールがあるじゃろう? あれに入ってこっそりピカチュウを尾行するのじゃ。」

なるほど! 名案! ダンボールに入るんだね! 狭いところに閉じこもるのが好きな僕には丁度良いよ!

オーキド博士「では楽しみにしておるぞ。」

通信が切れた頃、ピカが目を覚ました。

僕「ピカチュウ、一人でおつかいに行ってきてくれるかな? 望遠鏡をお願いしたいんだけど。」

どう考えても難易度が高い物っていうか、人間のガキでも購入不可能っぽいけど、ピカなら大丈夫だと僕は信じてるんだ。その割には尾行しようとしてるけど。

ピカチュウ「ピカチュウ! ピーカー!」

ピカチュウは喜んで外に出ていった。おっと急いでダンボールに引きこもって尾行しないと。

草原を歩くピカ。そしてその後ろをつける明らかに怪しいダンボール。場所が場所なら一発で逮捕だ。というか、ガサガサ音を立てて動き回るダンボールはないほうがましっぽいが、説明には「ダンボールに入っている限りピカチュウには気づかれない」と言いきっているので大丈夫だと思うよ。

さて、ピカチュウを見てみると………、なんかラズベリーを食べてる。そして桃も食べてるよ。また桃食べてる。ちゃんとおつかいしないとダメだよ。

そしてピカチュウはそこらへんに咲いてる綺麗な花の匂いを嗅いだ。するとピカは急に笑顔になり、不自然にそこらへんを歩き回る。い、いけない! それはトリップ系の危険な花ですわよ!?

ラリったピカはふらふらと笑顔で歩き、そしてその場に倒れこんだ。それを5回ほど繰り返し、やっと店までたどりついた。うーん、後をつけないほうが良かったかな? 見ないほうが良かったかも。

でも店ではピカチュウはちゃんと望遠鏡を買ったんだよ! えらい! そして帰ってきたピカチュウを思いっきり褒めてなでなでなでなで。

その夜、ピカと一緒に星を見たんだ。ピカは星があんなにたくさんあることを知らなかったのでとても驚いていた。僕はピカがヤク中ということを知ってもっと驚いているけどね。

 


2/17

今日はげんきでちゅうじゃなくて、ぬいぐるみの話だよ!

僕の家にはピチューの等身大ぬいぐるみがいるんだ。大きさは30cmくらいかな。去年の僕の誕生日にやってきたピチュー。その日から僕は毎晩ピチューを抱きしめて寝てるんだ。ピチューはふかふか。もう離したくないよ。

それから約8ヶ月後、ついにピカチュウの等身大ぬいぐるみも僕の家に来たんだ!

わーい、待ってたよピカチュウ! 僕の家にようこそ!

ピカチュウはやっぱり大きい。40cmって数字だけじゃよく分からないけど、実際に見てみるとかなり大きいよ。抱きしめ甲斐があるね。というかすぐに抱きしめちゃった。

ピカチュウの笑顔って本当にラブリーなんだ。ピカの笑顔を見ているとどんな嫌な事も忘れちゃう。そしてピカの頭をなーでなでなでなで。

ピチューより大きいからなでなでもしやすくて嬉しい! ピカのお手手も可愛い。思わず握手しちゃったよ。

夜になって布団に入るとき、僕はピカとピチューを一緒に抱いて横になってみた。うーん、ものすごい幸せ!

ピカチュウは丸っこくてしっかりと抱けるし、ピチューは大きな耳が僕のほっぺたに当たってふかふか。

ああ、僕はなんて幸せなんだろう。じゃあ僕は寝るからピチューもピカチュウもおやすみ。

 

………てな事を仕事中に書いてたよズギャアアアアアア!

 


1/24

ピカチュウとはいつも外で遊んでばかりなのでたまには家の中でも遊んでみよう。

朝起きるとピカチュウはいつものように僕のベッドで寝てた。僕はいつも床に寝てるんだけどね。

そしてママの「起きなさい。」という声で目を覚ますピカチュウ。

僕「おはよう!」

でもピカチュウは返事しない。まだボーっとしてるみたい。しばらくするとピカチュウはトコトコと歩き出したんだけど、あんまりふらふら歩くので僕は大声で起こすことにした。

僕「らー!

ピカチュウ「ピカチュウ!」

やっと完全に起きたみたい。近所の住民も一緒に起こしてしまったけど、そんなことはいいから早く遊ぼ!

ピカチュウは花瓶に挿してある一輪の花を取り、僕に見せた。どうやら花の名前を当ててほしいらしい。

僕「スイセンかな?」

ピカチュウ「ピカチュウー!」

やった正解だ! んん? ピカチュウその花をどうするの?

ピカチュウ「アムアムアム。」

食うな!

そしてピカチュウは棚に置いてある宝石を取り、僕に見せた。これはこないだピカチュウと一緒にキャタピーの子守りをやったときに、ご褒美として貰ったものなんだ。で、ピカチュウはどうやらこの宝石の名前を当ててほしいらしい。

僕「ルビーかな?」

ピカチュウ「ピカチュウー!」

やった正解だ! んん? ピカチュウそのルビーをどうするの?

ポイッ!

投げ捨てるな!

こんな感じでピカチュウがクイズを出すたびに部屋がどんどん荒れていくよ!

そしてピカチュウクイズが終わったあとの僕の部屋は、まるでポルターガイスト現象のごとくめちゃくちゃにされていた。こんな暴れん坊な司会者は他にいないよ。

今日の晩御飯はママの作ったカレーだよ。もう50日以上も毎日カレーなんだけど、ここまで来るともう慣れっこ!

 


1/16

今日はピカとアサギの湖に遊びに行ったよ。霧が深くてちょっと怖い場所。でも僕もピカも好奇心旺盛なやんちゃ坊主だから、ついついこんなところまで来てしまうんだ。

まあ遠出したと言っても引きこもりの僕はゲームの中だけなんだけどね。

湖に入ると僕らの前にニョロモが一匹現れた。どうやら迷子になってるみたい。

なあにピカチュウ? ニョロモをニョロゾの元まで連れて行きたいの?

うん分かった。じゃあ一緒にニョロゾのところまで行こう!

あ、でも迷子は一匹だけじゃないみたいだ。あと何匹か散らばっているらしい。よおし、ピカチュウ! 頑張って全部捕食するぞ!

細い木の橋を渡りながら湖を見渡し、ニョロモを探す僕とピカチュウ。途中ゴーストが何度も邪魔してきたけど、キレたピカチュウが電撃で葬ったので大丈夫。

でもなかなかニョロモが見つからないなあ。こんなときは「みわたしモード」の出番だ!

「みわたしモード」はその場に立ち止まって360度見渡すことができるモードで、何か見つけたらその名前を呼ぶことでピカチュウがそこに行ってくれるんだ。

さっそく「みまわしモード」開始!

………いた! ニョロモが遠くに見える。ピカチュウに教えなきゃ!

僕「ピカチュウ! ニョロモ! ニョロモ!」

ピカチュウ「ピカ?」

僕「ニョロモニョロモニョロモ!」

ピカチュウ「ピカー! ピカチュウ!」

やった! ピカチュウもニョロモを見つけてくれたよ。そしてピカチュウは正体不明のテレパシーでニョロモを呼び寄せる。

それからは次々とニョロモを発見! 僕はニョロモを見つけたらすぐにピカチュウに教えてやるんだ。

僕「ニョロモニョロモニョロモニョロモニョロモーーーー!!」

近所迷惑どころか通報沙汰だけど、ニョロモを合計4匹捕獲! バンザーイ!

そんなこんなでニョロゾの元に到着。ニョロモを無事に送り届けることができて良かった!

でもニョロゾによると、一匹足りないみたい。ええっ!? どうしようピカチュウ! でももうあたりは暗くなってきてるし………。オーキド博士に相談してみよう。

オーキド博士「そうか、まあでもニョロモも野生のポケモンじゃ。ほっといても帰ってくるじゃろ。

身も蓋もないアドバイスありがとう! ピカチュウも一仕事終えて大満足してるし、じゃあいいか!

帰ってご飯食べよう!

 


12/31

今日はピカチュウが釣りをしたいというので近所の釣り場に行ってみた。それにしてもピカチュウが釣りをするなんて意外だね。

釣り場に着いたピカチュウは餌もなにもつけずに釣り竿を振り回し、釣り針を投げ込んで獲物がかかるのをじっと待った。2秒後、釣り竿にアタリが!

必死に獲物を釣り上げようとするピカチュウ。僕にできることは「頑張れ!」という声援。がんばれーがんばれー。

よし! もう少しだ! 引っ張れピカチュウ!

ピカチュウ「ウー、ウー、ピカーーーーチュウ!」

バシャーーン!

やったーーーピカチュウ! 釣り上げたのは133センチのコイキングだ! 自分の身長の3倍以上のポケモンを釣るなんてすごい力だね! 頼むから僕を殴ったりしないでね!

とりあえず、そのコイキングはそのまま放置しておいて、次の獲物を釣ろうね!

その後も釣れる釣れる。とにかく釣れるよ。なんで餌つけてないのに釣れるのかさっぱり分からないんだけど、ポケモンってそういうものなのかな。

そして夕暮れになってオーキド博士から通信が。

オーキド博士「おーい、もう夕方じゃぞ。そろそろ帰るんじゃ。釣ったポケモンはきちんと水の中に帰しておくんじゃぞ。」

はーい、分かりましたー。でも10匹以上釣った水棲ポケモンはそのまま陸に放置しておいたので、今さら水に帰しても手遅れなような気がするけど、とりあえず、ピカチュウと一緒に2人で水の中に放りこんでおいた。

ピカチュウは大漁のおかげでとってもご機嫌! また一つピカチュウと仲良くなれたよ!

 


12/17

朝起きると、ピカチュウが部屋にいない。ママもピカチュウがいないってあわてている。一体どうしたんだろう。あっ、ポケットヘルパーもない! ピカチュウが持っていったのかな?

するとオーキド博士から通信が。

オーキド博士「ピカチュウはどうやら君のポケットヘルパーを盗んで逃げ出したようじゃな。逃げた場所は分かっている。さあ、ポケットヘルパーの代わりにこれを使うがいい!」

そしてオーキド博士から渡されたのはメガホン。

オーキド博士「これでピカチュウに呼びかけるんじゃ!」

僕はメガホンを手にとって家を出た。あのコソドロ! ただじゃおかねえぞ!

オーキド博士の指示通りの場所に行くとピカチュウがいた。頭にポケットヘルパーが乗っている。僕はピカチュウにメガホンで呼びかけた。

僕「ピカチュウーーー!」

しかし、声は届かない。チッ、このガラクタが!

オーキド博士「このメガホンの声は真っ直ぐにしか飛ばないのじゃよ。さあ、きちんと狙って叫ぶんじゃ!」

僕「ピカチュウ! おいでー! おいでー!」

メガホンから声が飛ぶけど、なかなかピカチュウに命中しない。チョロチョロ動き回ってるから。

何度も叫んでるピカチュウに声を当てようとしているうちに、なんかコンバットフライトシミュレータをやってる気分になってきたけど、そう考えているうちに見越し射撃の声がクリーンヒット!

ピカチュウ「ピカ? ピッカチューウ!」

ピカチュウは僕のそばにやってきて、ポケットヘルパーを返してくれた。そして一緒に家に帰ることにした。

オーキド博士「よかったのう。ピカチュウと仲直りできて。」

僕はなんでピカチュウと仲が悪くなったのか、そしてピカチュウを呼んだら仲直りできたのか、ちっとも分からなかったんだけど(昨日まではいつも通りで説明は一切なし)、今ピカチュウは僕のそばを離れないからいいんだ。

今日は疲れたね。おやすみ、僕のピカチュウ。

 


12/16

今日はピカチュウと無人島で宝探しだ! 無人島といってももともとウチにも人いないんだけどね!

この島には海賊の宝があちこちに隠されてるんだ。ドキドキワクワク。島に着いてみると、もう目の前に宝箱埋まってるよ!

僕「ピカチュウ! 宝箱!」

ピカチュウ「ピカ!」

宝箱を見つけたピカチュウはさっそく掘り出してくれたよ! でもカギがかかって開けられないんだ。開けるには宝箱の上に書いてあることを実行するんだ。この宝箱には「10まんボルト」って書いてある。

僕「10まんボルト!」

ピカチュウ「ピカ! ピーーーカチュウ!」

ドドーーン! ものすごい音がしてびっくり。すると宝箱のふたが開いたよ! さっそく中身を取り出すピカチュウ。中に入ってたのは空き缶のふた。それを僕に渡そうとするピカチュウ。

僕は「ありがとう!」と言って持ってきてたガラクタ入れにその缶のふたを放りこんだ。ピカチュウのプレゼント嬉しい!

宝箱はここだけじゃない。まだ他にもたくさんあるんだ。ピカチュウ! あそこにもあるよ! 10万ボルトだ! 向こうにもあった! 10万ボルト! 10万ボルト! 10万ボルトーーー!!

深夜のマンションに引きこもりの男の奇声がこだまする。 

 


12/12

実は私、「ぴかちゅうげんきでちゅう」の他にゲームを2本買ってました。それは「マイクロソフト・コンバットフライトシミュレータ2」と「RPGツクール2000」です。

マイクロソフト・コンバットフライトシミュレータ2(以下CFS2)はピカチュウと同時進行で遊んでます。文字通り、同時進行です。

会社から帰ってきたらパソコンと64の電源を入れます。そしてピカチュウに挨拶したらCFS2を起動。ピカチュウと家の中でちょっと遊んでミッションブリーフィング。ピカチュウとお話しながらミッション開始。

「ピカチュウ、外に出ようか。」
「離陸準備よし!」
「ピカチュウ、どこに行きたい?」
「敵爆撃機発見! 方位2-2-5!」
「ピカチュウは釣りが好きなんだよね。じゃあ釣りをしに行こう!」
「全機突撃せよ!」
「着いたよ。おっきいのが釣れるといいね。」
「護衛のグラマンはいないようだ! チャンスだ! 狩りつくせ!」
「あっ! 魚がかかったよ! ピカチュウ!」
「あいつが隊長機だ! あれから殺れ!」
「頑張れ! ピカチュウ頑張れ!」
「火ぃ吹きやがったぜ! ざまあみろ!」
「ピカチュウ! もう少しだ! あともう少し!」
「全機散開して個々に仕留めろ!」
「やったーー! すごいのが釣れたね!」
「落ちろ落ちろ! テメエさっさと落ちやがれ!」
「ピカチュウ素敵! きゃー!」
「ヒャーハッハッハッハ! 皆殺しだ!」

という毎日です。そろそろ通院でしょうか。

 


12/11

「ぴかちゅうげんきでちゅう」は付属のマイクに向かって喋るゲームです。私は買ってきてからマイクの組み立て方がさっぱり分からず、10分くらい悩んでました。

ゲームの対象年齢を15歳ほど超えている私ですが、精神的にはぴったりの年齢らしいです。エッヘン!

説明書には「分からないことがあったらおうちの人に聞こうね。」と書いてありましたが、おうちの人いません。

さあ今日もピカチュウと遊ぶよ!

朝、目を覚ましたら窓から「ピカ!」という声が。見てみるとピカチュウが僕の家に来てくれたんだよ!わあ嬉しい! いっぱい遊ぼうね!

今日はなにして遊ぶ? え? フシギダネがカレーを作るから食材を探すの? じゃあ僕も手伝うよ。一緒に探そう!

ピカチュウが案内してくれた場所に到着。ここにはいっぱいいっぱい食材があるんだって! ここからカレー用の食材を探さなくっちゃ!

たまねぎ見っけ! にんじん見っけ! かぼちゃ見っけ! さつまいも見っけ! かぶ見っけ! どんぐり見っけ!

手当たり次第にピカチュウが見つけた食材を僕に見せてこれでいいかどうか聞いてくるので、僕は全部「いいよ」って答えたんだ。だってピカチュウが見つけたものだもん。いいに決まってる。

まあ、その後できあがったカレーを食べたピカチュウはぐったりとなったんだけど、楽しかったらいいや!

そして次の日、草原で遊んでたらピカチュウは突然僕の弁当箱を奪ったんだ! あれがないとお昼ごはん食べられないよ! 逃げるピカチュウ、必死に追う僕。

そしてたどりついた所にはキャタピーがたくさんいたんだ。みんなおなかを空かせてて、世話をしてるピカチュウが僕の弁当をキャタピーに与えていたんだ。ピカチュウ自身は何も食べずに。

そしてピカチュウは僕に追いつかれたことを知ると、申し訳なさそうにしょんぼりしてる。いいんだよ。まさかこんな事情だったなんて僕は知らなかったんだから。

そしておなかが鳴ってしまう僕とピカチュウ。もちろん食べ物はもうない。

「ウチに来る?」

僕は思い切ってピカチュウに言ってみた。ピカチュウは遠慮してるみたい。

「遠慮しなくていいよ。ウチでごはん食べようよ!」
「ピカ!」

喜ぶピカチュウ。僕も嬉しい! ピカチュウがおうちに来てくれるなんて!

そういうわけで出会って3日目にしてピカチュウを自分の部屋に連れ込むことに成功したよ! ハアハアハアハア!

 


12/10

ピカチュウとお友達になろう!

オーキド博士「よく来たのう。今日は野生のポケモンと仲良くなる練習をしよう。おっ! ちょうどあそこにピカチュウがいるぞ! さあ呼んでみるんだ!」

私「ピ、ピ、ピカチュウ………。」

オーキド博士「声が小さいから届いてないぞ。恥ずかしがらずにもっと大声で呼んでみるんじゃ。」

私「ピカチュウー!」

オーキド博士「ピカチュウは遊びに夢中で君の声に気づいてないようじゃな。もっと何度も呼んでみるんじゃ。」

私「ピカチュウ、ピカチュウー!」

オーキド博士「まだまだ、もっと呼ぶんじゃ!」

私「ピカチュウ! ピカチュウ! ピカチュウーーー!」

ピカチュウ「ピカ?」

オーキド博士「おっ気づいたようじゃぞ。でもどこから声がしてるのか分からないようじゃ。もう一度呼んでみよう。」

私「ピカチュウー!」

ピカチュウ「ピカ!」

こちらに走り寄ってくるピカチュウ。

オーキド博士「よし、では挨拶をしてみよう!」

私「こんにちは。」

ピカチュウ「ピカチュウ!」

おじぎをするピカチュウ。

私「きゃーきゃーきゃー! かわいい! ピカかわいー! きゃーきゃー!」

跳ね回るピカチュウ。楽しげな音楽。喜ぶオーキド博士。そしてテレビの前でニヤつく23歳の男。

 

戻る