ロマンシア

昔は難しいゲームほど良いゲームだという風潮がありました。
パソコンゲームは難しくて当たり前、
マッピング、バックアップなどを駆使しまくって、
極悪な謎を解いてみやがれってんだこんちくしょう!
というようなことが普通だったのです。

日本ファルコムはこの常識を打ち破り、
「優しさ」をテーマにした難易度が低いゲームを発売しました。
それがかの有名な「イース」です。
これが大成功で、パソコンゲーム界の
全体的な難易度を下げるきっかけにもなりました。

しかし、それ以前に同じ日本ファルコムから
超弩級の高難度ゲームが出ていたことを忘れてはいけません。
それがロマンシア。

こんなのアリか!?

これは当時ロマンシアが発売されたときのキャッチコピーです。
つまり「解けるもんなら解いてみろ」とも取れる挑戦状です。
ドラゴンスレイヤーシリーズの一作でもあるため、
結構な数が売れたと思います。

でも、クリアできた人はいるんでしょうか。
私は攻略本を見てもクリアできませんでした。
だって攻略本にも
「ここの扉の開け方はついに分からなかった。偶然に通れた。」
とか書いてあるんですもの。

このゲームの恐ろしさは失敗がすぐに結果に出ないことが多いことです。
ゲームスタートして王様に何度も話しかけてしまうと
タイムを半分に減らされたり、
街の人の中には話しただけでこっちが死んでしまうような
いわゆる即デス系の罠もありますが、
たいていはハマったことを後になって気づきます。

最初のミスが最後になって響き、クリア不能になることがよくあるのです。
これは精神的に打ちのめされます。
コンティニューしても無駄で、最初から始めないといけません。
正しい道を選んでも、それがあってるかどうか確認できないため、
プレイヤーは疑心のかたまりのような人間になってしまいます。
お子様にはプレイさせませぬよう。

例えば、薬を教会の神父から貰い、病気の人を助けるように言われて、
それで何度も人助けしてたらハマります。
良いことをやってクリア不可能になるわけです。恐ろしい。

また、湖の中に木の棒が3本あり、ある決まった順番で
それぞれの棒の上でジャンプすると、
棒が抜けて水が引くとか、そんなの絶対気づきません。

敵を倒してもダメ。基本的に武器を貰っても使うところがありません。
使ったらハマります。

そんな伝説のゲームが去年Windows用に蘇りました。
そのまま眠っておけばよかったのに。

Mな方にオススメします。
「またハマったの? このダメ男ッ!」
バシーーン!
「痛い痛いッ! でも気持ちいいッ!」
というプレイができるように傍らに女王様を用意しておきましょう。

 

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