セイントアイズ

戦争に明け暮れた世界を平和に導くために立ち上がった少女エステル。
彼女は村の勇士を率いて、様々な困難と戦います。
領土拡大を狙う隣国の軍勢、エステルを邪教徒呼ばわりする教団、
そして正体不明のモンスターまでもがエステルの前に立ちふさがります。

「この世から争いをなくしたい」

戦いを続けるうちにエステルのこの願いは強い意志へと変わります。

さあ、ジェノサイドゲームのお出ましですよ!
上のあらすじからは全く想像もつかないでしょうが、
ゲーム内容は敵軍をただひたすら殺戮するのみ。

ストーリーの演出にも力は入ってます。
しかし、ゲーム中のほとんどを戦闘で過ごすことになるので
私には殺戮のイメージしか残りませんでした。
これはもちろん褒めているのです。素晴らしい。

ゲームのジャンルはリアルタイムSRPG。
最大30人の軍勢で敵と戦います。
30人もいたら管理がかなり大変だと思われるでしょうが、
ここらへんの操作性はかなりシンプルで分かりやすくしてあります。

Enterキーで画面中のユニットを全選択、
また、一人をダブルクリックすることで同じ職業の部隊を全選択できたり、
かなり便利です。

これを利用すると例えば、
敵の歩兵、弓兵、魔法使いが集まって接近してきたとき、
偵察兵で敵の構成を確認したあと撤退
→弓兵で攻撃力の高い魔法使いをピンポイントで射殺
→弓兵はすぐに下がる→近づいてきた歩兵は魔法使いが一網打尽
→そのままだと魔法使いは弓兵に狙われるのですぐに下がる
→代わりに重装歩兵が前線へ出て敵の弓矢を引き受ける
→その隙に軽装歩兵が一気に敵の弓兵のもとに斬り込む
というような見事な采配を取ることができます。

このような采配の後に残るのは敵の死体の山。
敵味方の死体はゲーム終了まで残りっぱなしです。

しかも、戦闘終了時に経験値が貰えるのですが、
それぞれのユニットに経験値が与えられるとき、
そのユニットが殺した敵の数だけ悲鳴が聞こえます。

エステル……「うぐあぐあぐあぐあぐあぐあ!」
      ……殺害数 6
ライ   ……「うぐあぐあぐあぐあぐあ!」」
      ……殺害数 5
ハーラン……「うぐあぐあぐあぎやあぐあぐあうぎやあ!」
      ……殺害数 7 レベルアップ!

こんな感じで取った首の数に応じて経験値がもらえます。
にしても「殺害数」という言葉は良い響きですね。

ところでキャラクタがレベルアップすると
どうしてもそのキャラへの愛着が湧いてきます。
セイントアイズは金さえあればいくらでも戦死者の代わりは雇えるのですが、
私はファイアーエムブレムの影響で
どうしても戦死者ゼロでのクリアを目指してしまいます。

ファイアーエムブレムならターン制なのでじっくり考える暇もあるでしょうが、
セイントアイズはリアルタイム制なのでいくら操作性が良くても
混戦になると状況の把握は難しくなります。
特に魔法使いの範囲攻撃を喰らったときなんか
パニックになるプレイヤーも多いでしょう。
ちょっとでも気を抜くと死にます。
しかも、敵の包囲網を突破するシナリオでは
全員が生還するのはほとんど無理でしょう。
私は数十時間頑張って犠牲者ゼロクリアしましたが。

さて、セイントアイズは素晴らしい采配で敵を撃滅する他に
もう一つ楽しみがあります。それは地雷です。
偵察兵は地雷も持っており、好きなところにしかけることができます。
威力はなかなかのもので、
これを上手くしかけまくった後に敵の大軍を誘い出します。
そして敵が地雷原に足を踏み入れた途端、草原は血で染まります。
うひゃはひゃ!

なかなか動かない敵の魔法使いを地雷で屠ったときの快感は
すさまじいものがあります。
何しろ、普通に戦えばこちらは大損害は間違いないほど
魔法の威力は高いのです。
しかし、地雷原に上手く誘い込めば
一瞬で魔法使いはボロ雑巾のようになります。

他にも地形を生かして高台から一方的に弓矢で敵を殺戮する、
橋の前に陣取って一直線に向かってくる敵を砲撃で殺戮する、
大量の敵を一箇所に集めて魔法をぶつけ、大殺戮する
などの感極まる戦い方もできます。
全てはあなたの欲望とマウスさばきに委ねられているのです。

殺戮しましょう。ほとんどの面は勝利条件が「敵の全滅」となっております。
つまり、殺戮は必要悪なのです(使い方違う)。

 

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